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2002年03月25日

桜と警察と犬@オレゴン

なんだか東京は桜が随分と早く咲いてしまったようですが、こちらはもう既に散りかかっております。これはおそらく例年どおり・・・ではないかと。去年も同じような感じでしたので。春といえば、日本の花見はいいですねえ。鶴ヶ城@会津の桜はなかなか他に類を見ない美しさでした。会津バーチャル花見も始まりましたし、お近くの方は足を運ばれることをおすすめします。皆さん、是非私の分まで!(何故?)少なくともオレゴンでは、パブリックスペースで酒盛りをやると即警察を呼ばれてしまうのですよ。とほほ。

警察といえば、アメリカに来たばかりの頃、「(アパートの)隣の部屋がうるさい」という理由で警察が呼べるということに驚きました。日本なら、民事不介入の一言で片付けられてしまいますね。これは社会背景が違うので一概にどちらが良いとは言えないのですが、少なくとも、隣に苦情を言いに行って命を落とす可能性が低くない国では大変有り難いことです。学生の街で賃貸物件に人の出入りが多いところなので、隣にどんな人が住んでいるかまったくわからないことがほとんどですし。そう思っているのはきっとお互い様なのでしょう。我が家の向かいで飼われている犬は私が家に出入りする度、いまだに吠えます。いいかげんに覚えてくれてもよさそうなものですが。泥棒か何かだと思われているのか?

この犬はどちらかというと珍しいケースで、アメリカの飼い犬はほとんどが驚くほど訓練されています。訓練士を雇うのもそう高いわけではないようですし。私は犬好きであるにもかかわらず日本でよその飼い犬にはとても近づく気にはなれませんでしたが、アメリカの飼い犬はだいたい大丈夫です。飼い主が"OK"と言えばほぼ100%大丈夫(日本ではむしろ逆)です。これも訴訟大国のなせる技なのでしょうか。が、先日、カリフォルニアで通行人を噛み殺した犬の飼い主に実刑判決が下りました。アメリカちゅーのは、犬までが一旦犯罪を犯すなると大きいんですかね・・・これはレア中のレアケースで、道ですれ違う犬の大半は、他人など見向きもしないことすら珍しくありません。いいことです。

投稿者 akiko : 19:27 | コメント (0) | トラックバック

2002年03月19日

デッドウィークのいろいろ

昨日(日曜日)は、昼過ぎから停電と復旧の繰り返しで参りました。何も期末試験週間直前にそんなことにならなくても・・・どうやら街のほとんどが停電していたようです。いくら私が毎年の台風で停電&断水には慣れているとはいえ、期末試験直前には困ります。

写真は、先週へし折ってしまった自転車の鍵です。学校から帰る際、自転車のロックに鍵を差し込んで回そうとしたところ、鍵が回りません。あれ?固いな、と思ってちょっと力を加えた瞬間、「ぱき」という音とともに鍵が折れました。なーぜーー。そりゃ私の握力は両手とも30kgを超えています(女性の平均は20kg強程度)が、日常生活においてはペットボトルの蓋を開けられないほど役立たずだというのに。しかし、これが家の鍵でなくて幸いです。仕方ないのでロックは切り(これはさすがに素手ではない)、新しい物を購入しました。返品しようにも、ぶっち切ってしまった上に折れた鍵が鍵穴に埋まっているのではもうどうしようもありませんし。しかし、大和撫子の細腕で簡単に折られるような鍵をアメリカで売っていていいんですかね。

以前、一歳半の子供をかかえて学生をやっている友達の話を少しだけ書きました。期末試験前に子供が病気にならなければいいけど、と思っていたら、見事に保育園でインフルエンザをもらってきて一家で寝込んでしまったそうです。病気になってほしくない時に限って子供は病気をするというのは本当のようで。

そんな自分も周りもどたばたしている中、先週はヘルスセンターへ婦人科健診に行ってきました。結果として、相変わらず血圧が低いこと以外はぴんぴんしているようでした。私の低血圧ぶりは30という今にも止まりそうな数字を出したことがあるくらいで、これではまるで崩御直前の昭和天皇です。もう少し頑張れ、血。さて、婦人科健診ですが、野戦病院さながらの日本の婦人科とはまったく違うきめこまやかな対応にとても嬉しくなりました。この種の健診は患者が緊張することが多いためか、看護婦さんがいつも以上に気を遣っているようです。ゆっくりと時間をかけて器具や模型を使った説明をしてもらったり、カウンセリングがあったりと、至れり尽くせりです。何より、廊下とはドアで完全に区切られた診察室の奥に更に区切られた完全個室というのがいいです。日本の病院も早くこうなって欲しいものですね。

投稿者 akiko : 08:58 | コメント (0) | トラックバック

2002年03月12日

シャルル=チャールズ?

昨日(日曜日)は学校で徹夜したので更新がずれました。失礼しました。

今日の写真は我が家にあるアメリカの掃除機です。これだけ見た目が仰々しい上に飛び上がるほど音が大きいにもかかわらず、掃除機としての機能はほとんど期待できないという代物です。・・・けちって安物を買ったからか?

さて、アメリカの大学にて一年以上経過し、アメリカ人の英語はよくわからんがインド人と中国人の英語ならわかる!という変な自信がついてきたところです。しかしこれは大変な進歩で、アメリカに来た当初はインド人同士で話している言語を英語だと認識すらできなかったのです。インドの公用語は英語ですが独特のアクセントでしかも何故か皆早口なので、慣れないと本当にわかりません。「何かよくわからないけど彼らの言語」を喋っているのだとずっと思っていたので、同じ調子で自分に話しかけられた時に「いくらなんでも私がインド人に間違えられるのはおかしい」と本気で思ったくらいです。というわけで、まずそれが英語に聞こえるまで三ヶ月かかり、会話ができるようになるまでさらに三ヶ月かかり、という具合でした。

そんな折、CGが専門のアメリカ人の教授に「エルミート補間」(Hermite Interpolation)について質問しようとしたところ、どうしても「エルミート」が通じなくて困りました。他にも色々なところに名前が冠されているこの数学者(注1参照)はそういえばフランス人だったと思い出して「ハーミット」に発音を変えたところ、すんなり通じてめでたしめでたし・・・ということは、英語と他のヨーロッパ系言語の間でよくあります。

Charles Hermiteはフランス語で「シャルル・エルミート」(フランス語でHはサイレントのためこうなる)ですが、英語読みすると「チャールズ・ハーミット」になり、かの大音楽家J.S.Bachはドイツ語でこそ「バッハ」であり、英語で読まれると「バック」になります。靴に定評のあるフランスのメーカーCharles Jordanは「シャルル・ジョルダン」ですが英語読みした途端に「チャールズ・ジョーダン」と、高価な婦人靴のはずがどこぞのバスケットシューズの偽物のように聞こえてしまうから不思議です。

日本語は、英語はじめヨーロッパの言葉とはまったく違う文字を使っている上に表音文字を持っているので、比較的元の音に近い状態でこういう言葉を使うことができます。が、まったく同じことが中国語・韓国語・日本語の間で起きるので注意が必要です。どれも漢字という共通項があるために、シャルル→チャールズのような変化が生じます。たとえば、毛沢東を「もうたくとう」と言ってもまず通じません。この場合、漢字圏以外の人にはもちろん中国語の発音で広まっているため、マォツォトンと発音するか、漢字圏の人相手ならば漢字で書いて見せない限り、日本以外では世界中どこへ行っても通じません。面倒くさい?まあお互いさまです。


注1: シャルル・エルミート。フランスの数学者で、自然対数の底eが超越数であることを証明した他、業績は多岐に渡る。既に証明されていることを知らず、中学生の時に五次方程式の不可解性を証明したと言われる。が、中学を卒業して10年たっても、そもそも「五次方程式の不可解性」とは何かすら私にはわかりません。

投稿者 akiko : 18:13 | コメント (0) | トラックバック

2002年03月04日

日本女性はマダムバタフライ・・・かも

もう3月です・・・って、ついこの間「もう2月」とか書かなかったか私は!?そろそろ今学期も終わりに差し掛かっています。

先日、Japanese Nightというイベントの手伝いとして3時間着付けをしまくった私は、情けないことに腕が筋肉痛です。来る人来る人私より高身長だったもので。写真は、まだ元気なうちに撮っておいたものです。この約3時間後には、腕は痛いし帯のために腹筋は痛いし草履のために足の指は痛いしと、よれよれになってしまったのですが。

こういうイベントがあると、私は日本人でありながら日本のことをあまり知らないということが浮き彫りになってちょっと焦りますね。せいぜい「カリフォルニアロールは寿司ではない」と地味に啓蒙活動をするくらいしか役に立たないという体たらく。しかし、私以上に日本のことに詳しいアメリカ人がいるかと思えば、そりゃないだろう的な誤解がまかり通っていることもあって面白いです。

誤解のようでもあり誤解ではないようでもあるのが日本女性に対する認識で、私は完全に傍観者なのでなかなか面白く見ています。私が傍観者なのは、ある人いわく「そりゃ向こうも選んでるもの。あなたじゃねえ」ということらしいのですが。まあ、例の大家と口論になった際に「頼むよベイビー・・・」と言われて即「ほー。誰があんたのベイビーだって?」と言い返すようでは無理もないことです。日本女性=プッチーニのマダムバタフライ、とまではいかないものの、それになかなか近い認識はあるように見えて面白いです。日本女性が比較的控えめで大人しくにこやかなのは事実なので、そういう女性を好む男性がいてもおかしくないし需要と供給が釣り合っているならいいことです。個人的には、御しやすい女を好むなんてつまらん連中だと思うのですが、これはあくまで私の個人的感想なので。似たようなことは他でもあるらしく、韓国人の友達も同じようなことを言っていて、あまりにも似ていたので笑ってしまいました。彼女は「もう超ナード。見ていて気持ち悪いったらありゃしない」とばっさり。大笑いして否定しなかった私も私か。

投稿者 akiko : 19:16 | コメント (0) | トラックバック