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2003年03月31日

夏時間始まりました

すっかり春めいてきました。外はまだ多少冷える日もありますがアパートの中は暖かいので廊下に置いてある鉢でいろいろ咲いています。さらに、今日から夏時間開始で時計が1時間進みました。ラップトップPCに教えてもらうまでこれは完全に忘れていたんですが。

1時間ずれるとやはり全然違います。午後8時現在、ようやく陽が傾きかけてきたところです。嬉しいなー。寒いと冬眠する動物並みに引き篭もって動きがにぶくなる私に暖かい季節は嬉しいです。たまには外に出よう・・・持って出るのが文庫本と犬じゃなくて論文というところがいささか情緒に欠けますが、あいかわらず論文とにらめっこの生活なのでそんなもんです。情緒に欠けるといえば、ザールブリュッケンはヨーロッパの他の都市同様石畳に石造りの家が並んでいますが、そこを歩く私が抱えているのはワインとチーズではなく大根と豆腐だったりするのもちょっとアレですかね。

なんだかアメリカはわけわからないことになっていますね。大規模報道機関や世論調査会社の発表ではイラク攻撃支持率が7〜8割であるにもかかわらず10万人単位の大規模反戦デモが各地で立て続けに起こっているのはアメリカだし、NYはじめあちこちの市議会やメソジスト教会(ブッシュ大統領の所属教会)指導部が攻撃反対声明(A Statement on the Iraq War)を出したり、そのメソジスト教会の牧師が反戦デモに参加して逮捕されたりノーベル平和賞受賞者が逮捕されたりチェイニー副大統領の娘が人間の盾として中東入りしたと報道(アメリカはこれを否定していますが)されたり・・・もう何が何だか。

しかしながら、こういう時にもちゃんと言論の自由が保証されているというのはやはりいい国だと思いますよ。そう思うだけに、妙な方向に走ってほしくはないのですが。

イラク攻撃反対の団体はたくさんありますが、フランスのある団体が「ブッシュにプレッツェルを送ろうキャンペーン」というなかなか皮肉の効いた抗議活動をしています。だからって食べ物を粗末にするのもどうなんだと思うのでここからリンクはしませんが、興味のある方は検索してみてください。寄付金すべてがプレッツェルに使われるのではなく、一部は子供向けの活動資金となります。私はダウンタウンの屋台(←この団体とは無関係)でプレッツェルを買って自分で食べよう・・・意味ない?いいんです。だっていかにもビールに合いそうなのがそこかしこに売られてるんだもーん。せっかく暖かくなってきたし、ビールとプレッツェル買って公園というのも良さそうです。犬のうんこの上に座らないようにしなくては。

投稿者 akiko : 02:59 | コメント (0) | トラックバック

2003年03月23日

病院行ってきました

ついに中東では戦争が始まりましたね。開戦直後、ドイツ政府はあくまで今回の戦争に反対の姿勢であり、国連を通じて難民救済等に1000万ユーロの緊急支援をすると発表しました。その後、EUも首脳会談で1億ユーロ以上の人道的支援を決定したと発表しました。イギリス・スペインとその他のEU加盟国で会談は相当もめたようですが。

良きにつけ悪しきにつけ、普段から自国を守る用意ができている国はこのような時にちゃんと主張ができていいですね。日本ももうちょっとなんか、こう・・・実際に北朝鮮という脅威が目の前にあるのに、地球の裏っ側のわけわからん戦争を支援している場合じゃないと思うんですが。アメリカがちゃんと日本を守ってくれる保証なんてないのに。実際、イラク攻撃に集中するためか、北朝鮮はしばらく保留とかアメリカ政府は言い出してますし。

このあたりの私の情報源は現在、日本語と英語のインターネットのみです。だってドイツ語がー。今中国で流行っている肺炎のことなど、アジアンショップで冷凍餃子を包んでもらった中国語の新聞紙で最初に知ったくらいです。いやほんと、ネットがあって良かったです。これに関してはアメリカ軍(※)に感謝してもしきれません。

WTCのテロの時はちょうどアメリカにいてテレビの報道番組がとても興味深くてずっと観ていましたが、ドイツ語では・・・というわけでここ数ヶ月、テレビという物体すら見かけていない生活です。ラジオにいたっては、そういえばそういう機械もあったねくらいの認識でラジオで流された市バスのストライキを知らずに風邪をひいたり、新聞は冷凍餃子を包むものくらいにしか思っていなかったり・・・というわけで、もしネットがなければイラク攻撃のことを知るのはたぶん来週くらいになっていたでしょうし、日本の首相がまだ小泉さんかどうかすらわからなくなっていた可能性があります。

私事では、耳鼻咽喉科の予約が取れたのでそこへ行ってきました。ドイツに来て最初の病院です。予約を取って、自分が入っている保険会社の保険証(写真右)を持って行きます。よほど特殊な施術でない限りは保険会社の全額負担という有難いシステム、しかも保険料は日本やアメリカに比べるとはるかに安価です。耳は案の定炎症を起こしているとのことで、薬(写真左)でのんびり治療中です。

戦争が始まったにもかかわらず今年の新茶は無事にインドからヨーロッパまで運ばれてくるのかどうか、にわか紅茶マニアとしては気になるところです。病院ついでにお茶屋さん(と書くと粋な女将さんに出迎えられるお店みたいですが。)に入ってみたはいいのですが、私はあいかわらずドイツ語ができず店員さんは英語ができず・・・微妙な沈黙の後に根負けして「中国産の煎茶ください」と言った私はヘタレです。ええヘタレですとも。さて、茶園別に紅茶を買えるようになる日はいつのことやら。というか、そんな日くるのか?


※インターネットの火付け役はアメリカの国防総省(通称ペンタゴン)。元々は軍事用ネットワークであり、そこから研究機関・学術機関・民間人へと爆発的に広がって現在の形態となった。

投稿者 akiko : 23:45 | コメント (0) | トラックバック

2003年03月17日

のんびり

春休みのうちに病院通いを済ませておこうと思ったのですが、予約受付の電話に出る人が皆さんドイツ語オンリー・・・友達にお願いして予約とってもらうことにします。ついでにドクターは英語しゃべれるかどうかも聞いてもらわなければ。うっかり病気にもなれんなーこりゃ。知り合いの日本人がドイツに来て間もなく急性虫垂炎を起こしそのまま手術、という話を聞きましたが、もし自分がそんなことになったら本当にどうしましょう。そもそもドイツ語で救急車を呼べる自信がないです。いえ、ドイツに来ておいてドイツ語を話せない自分に非があるのはよくわかっているので誰に文句をつけているというわけではありませんが。健康第一。

今週は、ある日の夕方にダウンタウンへ食材を買いに行ったらデモに遭遇しました。おそらくイラク攻撃反対デモです。なんせドイツ語がわからないので情報が足りない・・・。しかしドイツは政府が攻撃反対の姿勢をとっていることもあってか、警察官がデモの誘導と交通整理をするという平和さでした。逮捕者が出ているアメリカとはえらい違いです。

さて、とりあえず一学期終わって成績もほとんど出終わっています。科目によっては学期末ではなく休み明けの次学期初めに試験があるものもあるそうで、あまり春休みといって浮かれてばかりもいられない人も多いようですが。私がとった授業は全部学期中に試験が終わったので、今はのんびりと修論のための論文を読んでイスラエル人の書いた英語のわからなさに苦しんでいるところです。

一学期終わっての感想ですが、ドイツの大学は日本とアメリカの大学のちょうど中間でお互いのいいとこどりといった感じがしました。ややのんびりしつつも締めるところは締める、といった印象です。ただ、期末試験が成績のほとんど、科目によっては100%を占めるというのは恐ろしいんですが。期末試験前は胃痛と頭痛でどうにかなるかと・・・カフェインの摂りすぎですかね。

先生方は皆熱心で親切で授業は楽しかったですよ。しかしもっとも忙しそうだったのが、課題を内容を考えて配布し、さらに模範解答を作って学生の質問に答えなければならないPhDの学生でした。私は下っ端のTAだったので彼等の指示に従うだけでしたが、あんなにしょっちゅう質問に押しかけられていては研究がまったく進まないんじゃないかとこちらが心配になるほどです。授業が違えば私も押しかける側ではありますが。つくづく、皆さんおつかれさまです。

最近、酒は重くて家まで運ぶのが面倒くさい(バス停から家までの坂が!)という理由でもっぱら興味はお茶とコーヒーに向いています。写真はためしに買ってみた2002年のダージリンファーストフラッシュです。ヨーロッパは紅茶もコーヒーも安いので茶道楽をするにはいい場所ですね。ザールブリュッケンのような小さめの街にもお茶専門店が複数あるくらいですし。もうしばらくして今年のファーストフラッシュが市場に出たら同じ種類の茶葉を茶園別に買ってひとり「きき紅茶」で遊べる・・・え?また暗い?ほっといてください。早く新茶出ないかなー。

投稿者 akiko : 08:03 | コメント (0) | トラックバック

2003年03月10日

肩凝り

啓蟄を過ぎ春分が近づいてきて、どんどん日が長く暖かくなっている今日この頃です。12月あたりは午後3時すぎに夕暮れでどうなることかと思いましたが。この調子だと、夏はずっと明るいんだろうなー。わくわく。

暖かくなってきたし春休みにも入ったということで、掃除に明け暮れていました。掃除が終わった途端くしゃみと鼻水が止まるとは・・・いやー掃除はしないよりした方がいいですね。忙しいとか掃除機を持ってない(隣の先輩から毎回借りてます。ありがとうございます)とかごちゃごちゃ言わずに。多少の埃で死にはしませんが、死にそうな思いをする可能性は否めないわけで。

すっかり気を良くした私は、その勢いで水周りを磨きあげ、排水管の詰まりを溶かし、カーテンを洗おうとしてカーテンレールに手が届かず(ヨーロッパ人向けサイズなのでなんでもかんでも縦が長い)挫折し・・・なんかどこもかしこも汚いなーもう。いったんやる気になれば徹底的に掃除するんですが、問題はそのやる気が年に数回しか出てこない&持続期間が短いことです。掃除道具買い揃えただけで満足、なんて人生の中で何度あったことか。

今日の写真は、ドイツに来る直前に寄った日本で妹から巻き上げてきた肩凝り解消グッズです。先学期はこれとサロンパス(←ここ数年毎年実家から来る誕生日プレゼント)で乗り切りました。慢性の肩凝りで血液が首から肩にかけて停滞している私は、こういうのがないと脳みそが働かないんです。脳の処理能力を超えて考え事をしようとすると血が足りなくて頭痛が出ます。

で、先学期、漫画に出てくるおばちゃんの「こめかみサロンパス」はこのような時の頭痛に効果的だということがよーくわかりました。それで足りずにデコにも貼る私はもはやおばちゃんを通り越している気もややしますが、いいんです。え?女捨ててる?一人暮らしの部屋で勉強するのにそんなもん捨てるも拾うもないです。それより差し迫った試験をいかに捨てずにすむかの方が大問題です。でも、さすがにその格好で部屋から出たことはおろか、バルコニーのシャッターを全開にしたことすらありませんが。これでごみ出しができるようになったらこの世に怖いものはなくなるかなー・・・いや、やめておきます。

投稿者 akiko : 05:32 | コメント (0) | トラックバック

2003年03月03日

春休み

おかげさまで、期末試験も全部終わりました。るんるんでダウンタウンに行ってケーキとコーヒーでもと思ったら、コーヒーひとつ(Eins Kaffee)くださいと言ってアイスコーヒー(Eis-Kaffee)が出てきてしまいやや困惑・・・でもこんなことでいちいちめげていては言葉のわからない国で生活できないのです。アメリカにいた頃、オレンジジュースと言ってアップルジュースが出てきた時はさすがに仕事やる気あるのか?それとも嫌がらせか?と思いましたが、ちゃんと冷やされた銀器に入ったアイスコーヒーを前に取り替えてくれと言うのもなんか無粋だし・・・だいいちドイツ語でなんて言うのか知らないし・・・ええそうです、私は小心者なんです。

TAをしていた研究室に"Visual History of Video Games"というポスター(写真)が貼ってありました。いやはや、ファミコンって今となってはこんなに大昔のことだとは・・・なんか私も歳くったよなー。ついこの間スーパーマリオで遊んでいた気がしているのは私だけなんですかね。

この週末はドイツのカーニバルだそうです。なにやら顔に落書きをしたKISSのコスプレのような人をよく見かけます。といっても何のお祭りなのかわからないのですが。桃の節句じゃないことだけは確かです。KISSな人に思い切って話し掛けてみればよかったような。春祭りの一種かな?復活祭(イースター)はまだまだ先ですし。だいいち復活祭は卵に落書きをする行事であって、顔に落書きをする行事ではないです。

こんなふうにザールブリュッケンはきわめて平和です。試験も終わったので、しばらく掃除を怠けてハウスダストアレルギーが出る寸前だった部屋もぼちぼち掃除を始めたところです。ちょっとのんびりしたら論文について考え始めなくては。

投稿者 akiko : 02:32 | コメント (0) | トラックバック