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2003年04月28日

婦人科行ってきました

部屋で使っている椅子がバキッというなかなかすごい音とともに一部壊れました。なんかショック・・・最初から部分的に造りの甘いところがあって「これ大丈夫かなー」と思いつつ座っていたのですが、ついにきたかという感じです。私物ではなくアパートの備品なので、とりあえず管理人さんのポストに手紙を入れておきました。他に椅子はないしまだ座れるしというわけで使っていますが、いつ全壊するかとひやひやして空中椅子状態です。管理人さんいつ来てくれるかなー。

今日の写真は、薬局でハンドクリームを買ったらおまけでついてきたトリです。なんでハンドクリームで素焼きのトリ・・・わからん!

最初は何に使うのかすらわからず、薬局で買い物して学校に行ったので実物を見せて友達に聞きまくった(もれなく笑われましたが)ところ、どうやら園芸用の飾りらしいという結論に達しました。写真にも写っている棒で地面に刺すんだそうです。でも私の部屋は地面の高さじゃないし・・・そもそも虫が苦手な私に園芸の趣味はないし・・・仮にあったところで、トリを植える気はないし・・・ぐぁー!そんなわけで、トリの婿入り先・嫁入り先・養子先、なんでもいいので募集中です。

今週から学期が始まりましたが、まだまだのんびりした雰囲気です。私はといえば、婦人科に定期検診&低用量ピルの処方に行ってきました。ドイツの病院もアメリカ同様、原則として完全予約制です。

しかし予約の時間に行って1時間待つというのは一体・・・まあ産科もある個人病院なので急な出産が入ったのかもしれません。アパートからバスを乗り継いで行かなければならない距離の病院で予約が朝8時のために慣れない早起きをした私は、待合室でほとんど寝そうになっていましたが。

耳鼻科の際にも書きましたが、今回もひととおりの検査(乳癌・子宮けい癌検査、超音波検査等)が全額保険会社の負担です。薬は多少支払わなくてはならないのですが、それでも耳の塗り薬が4.5ユーロ、ピルが一月約5ユーロと格安なので、かなりの部分を保険会社が負担していると思います。日本は健康診断も低用量ピルも保険の対象外となるのがちょっと辛いところですね。単純計算しても年間費用が1桁違います。いくら健康はただじゃないとはいえ、もう少し安くなると病院に行きやすいんですけどね。

ひいては、生理周期によってまわりにあたり散らす女性がひとりでも減ってくれれば嬉しい・・・私がさかんにピルはいいピルはいいと言い続けることの裏にある本音はこれです。だって迷惑だもの。運が悪いのか要領が悪いのかはたまたその両方か知りませんが、私はどうもそういう人のとばっちりを食らうことが今までに多く、いい加減うんざりなのです。

ホルモンバランスの変化がどれだけ身体に大きな影響力を持つかは、自分もピルでそれを制御しているくらいなのでよーくわかりますが、何もせずに「しょうがない」の一言で周囲に我慢を強いるやり方にはまったく賛成も同情もできません。手を尽くした上での「しょうがない」まで跳ねつけるほど私は鬼じゃないつもりですが、そういう人に限って通院をすすめてもぐじぐじぐじぐじ・・・だーもうっ!しまいにゃその口縫うぞこらっ。

月経前緊張症(PMS)も月経痛も更年期障害も、それぞれ何らかの対処法があります。隠れていた原因の病気が発見されることもあります。お願いですから、心当たりのある方は病院に行ってみてください。あ、更年期障害は男性にもあるようですよ。でもこの場合は婦人科じゃないな・・・すみませんがこれはご自分で調べてください。

そうそう、ドイツの耳鼻科も婦人科もすべての診察室にはドアがあります。なんだか、こんな基本的なことで感動している自分が馬鹿馬鹿しくなってきますが。

投稿者 akiko : 03:30 | コメント (0) | トラックバック

2003年04月21日

イースター

写真は先週ご紹介したトリアーの大聖堂です。ちょっと逆光で見難いんですが。ここには大きな礼拝堂の他に、半地下の葬儀用小部屋、中庭(墓地)などがあります。礼拝堂の一番奥にはキリストが身につけていたとされるガウンが安置されていました。seamless robeだそうで、天上人の衣に縫い目がないという発想は洋の東西を問わずあるのですね。

余談ですが、どこであれ教会に入る場合は肌の露出が多い服装は控えたほうが賢明です。日曜日のチャーチサービスに行く場合はきちんとした服装が必要ですが、それ以外の時間帯であれば普段着でもかまいません。ただしハーフパンツ、ミニスカート、ノースリーブ等は厳禁です。これはイスラム教の礼拝堂(モスク)も同様です。

トリアーの観光案内所にあったマップを帰ってからじっくり見てわかったのですが、カールマルクスはトリアー出身なのですね。彼の生家は現在マルクス博物館として公開されているそうです。

さて、今週末はイースターです。平たく言えば、日本の盆みたいなもんですかね。金曜日から月曜日まで全体的に休暇モードです。なので木曜日の食材の買いだめをしたんですが、これがもう腕が肉離れを起こすんじゃないかと・・・しかも土曜日はお店開いてたし!金曜は予想通り閉まっていましたけど。

旅行や帰省をする人も多く、アパートはいつも以上に静かです。私はといえば、会津大の先生の置き土産である会津の米&のりたまふりかけという組み合わせで連休中も幸せです。ためしに買ってみたエレファントビア(Elephant Beer)なるビールも美味しいし。これは、Carlsbergという会社が出しているデンマーク王室御用達のビールだそうです。ただし大多数のビールのアルコール度数(5%前後)に比べてやや高め(7.5%)です。Karlsbergとはまた別のビール会社ですのでご注意を。

なんだか、うまい酒みつけたらここに書け!という要望が多いのでこれからも何か良さそうなものを見つけたら書くことにします。あっという間に呑んだくれコラムに変化しそうですが。ワインも安くて美味しいものが多いんですが、これはなんせヨーロッパに来てからやっとまともにワインを飲めるようになったために知識がなくて、ちゃんと紹介できる自信がないのです。エチケットに書かれていることは読めても理解はできていないので、結局読めていないのと同じことです。とほほ。どうしてもとおっしゃる方はザールブリュッケンまでご足労いただければ現物をお見せしながらご紹介申し上げます・・・が、そんな酔狂な人いませんね。しかも私が詳しいのは一瓶10ユーロ以下の安ワインだしなー。ザールブリュッケンのダウンタウンに樽出しのワインを飲ませてくれそうなワインセラー(←外から見ただけ)があって気にはなっているんですが。

投稿者 akiko : 05:37 | コメント (0) | トラックバック

2003年04月15日

トリアー行ってきました

今日(月曜日)に日帰りの観光旅行に出かけたので、更新を一日ずらしました。実は現在、会津大学から恩師の一人がゲスト研究員で4週間こちらの大学に来ています。それで、皆でトリアー(Trier)観光に行ってきました。

トリアーはザールブリュッケンから電車で国境に沿って1時間北上したところにあり、ルクセンブルグがすぐそこです。トリアーはドイツ最古の街であり、ロマネスク、ゴシック、ロココと建築様式のまったく異なる建物(教会や宮殿)が立ち並ぶかと思えば、写真のポルタニグラ(Porta Nigra:ラテン語で「黒い門」の意)、ドイツ語でカイザーテルメン(Kaiserthermen)と呼ばれる大浴場跡、円形闘技場跡などローマの遺跡も数多く残されています。かつてあったローマ神殿は現存していないそうです。トリアー周辺はユリウス・カエサル(Julius Caesar:英語読みはジュリアス・シーザー)の「ガリア戦記」に征服の記録があり、大ローマ帝国の一部でした。他にも、トリアーを流れるモーゼル河ではローマ時代にかけられた橋脚がいまだ現役で使用されているそうです。ローマ人の土木技術の高さは驚くべきものがありますね。

ドイツの大聖堂(ドイツ語ではDom(ドーム))といえば完成まで600年以上費やされたケルン(Koeln)の大ゴシック建築が最も有名ですが、マインツ(Mainz)とトリアーのロマネスク建築も有名です。この3箇所の大司教は代々神聖ローマ帝国の選帝候(※)であり、その権威は絶大なものがあったようです。

トリアーの大聖堂は大きさもさることながら、内部はえもいわれぬ素晴らしさでしたよ。以前行ったメッツ(Metz:フランス)のゴシック式教会とはまた違った迫力でした。クリスチャンでもなんでもない私にとって神様そのものははっきり言ってどうでもいいんですが、ああいった物を造ったのが人の手であるというところに何より感動を覚えます。深い信心の力は素晴らしい。それは決して外に向かって攻撃的になる種類のものではないと思いますが、二言目にはジハードしか言わない人々も政治の舞台でゴッドゴッドうるさい人も、そのへんどうなのよ?

トリアー周辺はモーゼルワインの産地でもあります。日本にもあるんでしょうか。日本でほとんどワインを飲んだことがないのでよくわからない・・・ワインに詳しい人は良かったら探してみてください。

それにしてもヨーロッパ、見るべきものがありすぎて困ります。モンサンミッシェル(Mont St-Michel:フランス)は絶対行けとか、ルーブル美術館と大英博物館は外せないだとか、南仏の太陽は素晴らしいとか、ドイツ国内ならハイデルベルグ(Heiderberg)の城とフュッセン(Fuessen)のノイシュヴァンシュタイン城に行けとか、バーデンバーデン(Baden Baden)で温泉に入れとか、マインツでライン河下りをして古城を眺めながらワインの新酒を飲んでこいとか、オーストリアのザルツブルグとウィーンは市街地が世界遺産指定なだけあって素晴らしいとか、イタリア北部はどの街に行っても美術品で溢れているとか、どうせ見るならスペインのサグラダファミリアだろうとか、いろんな人がいろんなことを言うのでもうわけがわかりません。とりあえず旅行先の候補には困らないということで。困るのは予算ですかね。この中でいくつ見られるかなー。先々楽しみです。


※選帝候:選挙候ともいう。ドイツ語でKurfuerst。中世から近世におけるドイツ王国(神聖ローマ帝国)において、皇帝選挙の権利を与えられた者のこと。

投稿者 akiko : 07:42 | コメント (0) | トラックバック

2003年04月07日

もうすぐイースター

もうすぐイースター(復活祭)で、薬局に行ったら写真のような卵のおもちゃをもらいました。今年のイースターは4月20日で、春分後の最初の満月の後にくる最初の日曜日と決められているそうです(参考:The Concise Oxford Dictionary)。卵は復活の象徴なんでしょうか。なんとなくわかる気はしますが、これだとなんかキリストがニワトリみたいだよなーとも思ったり。卵とともにウサギもイースターのシンボル(イースター前夜にウサギが卵を持ってくると言われている)ですが、なぜウサギ・・・?

最近、どうも暗いニュースばかりですね。レスリーチャンは亡くなってしまうし。カンヌ映画祭パルムドールの覇王別姫(Farewell to my concubine)はじめ、男たちの挽歌(英雄本色/A better tomorrow)、欲望の翼(阿飛正傳/Days of being wild)、金枝玉葉(She is a woman he is a man)、チャイニーズゴーストストーリー(倩女幽魂)、ブエノスアイレス(春光乍洩/Happy together)など素晴らしい作品が多く残されていますので、興味を持たれた方は是非どうぞ。「あんたはこれでも観て自分のがさつさを反省した方がいい」と私に覇王別姫を貸してくれた映画好きの友人某、常に一言多いがあんたは偉い!

身の回りでも、クレジットカードを不正使用されたとか、なんだかなーな話も多いです。どうもネット決済でカード番号を取られたらしいのですが、こればっかりは本当に気をつけようと思ったら「使わない」というところに行き着いてしまって本末転倒ですし。結局、こまめに明細の確認をするくらいが現実的といったところでしょうか。今はネットで利用明細が確認できるものも多くて便利ですね。

ネットで金融機関の諸手続きをする場合、まずフォームに名前やカード番号などの情報を入力してIDとパスワード発行し次回からはそのIDとパスワードで認証という方法ばかりかと思いきや、私が使っている某金融機関のオンラインバンキング新規登録は「最寄りの窓口にて申込書にご記入願います」・・・あのー私ドイツとフランスのほぼ国境にいるんですけど、最寄りの窓口ってどこですか?これだからお役所仕事っつーのは。

なんだか、アマゾンジャパンなど影も形もなかった頃、唯一日本国内で洋書のオンラインショッピングを扱っていた書店で買い物をしようと会員登録をしたら、最後に「パスワードは書留郵便でお送りいたします」というメッセージが出てきて脱力したことを思い出しました。システムの設計・構築にたずさわった人は誰も疑問を差し挟まなかったんでしょうか。いや、最終決定権を持つ人たちの前で言っても通じなかったというのが手にとるように想像できますが。もーイット革命万歳!とほほほほ。

投稿者 akiko : 16:13 | コメント (0) | トラックバック