« ベルリンの壁崩壊15周年 | メイン | インカゴールド展@フェルクリンゲン »

2004年11月22日

ユーロスター10周年

Google社が、学術論文用のサーチエンジンGoogle Scholarを発表しましたね。おそらくデータベースがとんでもなく大きく、ありとあらゆる分野を網羅しているのでしょうが、それがかえって著者名で検索すると同姓同名のまったく違う人による違う分野の論文もたくさん出てきてしまいます。

いろんな分野にわたって学術論文を検索できるというのが売りですが、論文は全検索しても意味ないような…そんな必要があるのはダ・ヴィンチと南方熊楠(※)くらいじゃないかと思うんですが。それとも、重箱の隅をつつくような研究をしている私が悪いのか?まだベータ版なので、これから使いやすくなることを期待するということで。アメリカのGoogle社は友人も働いていることですし。頑張れー。

私は普段、このCiteSeerBibliographies on Computer Graphics and Visionを使っています。便利ですよ。

先週の日曜日は、ユーロスター10周年記念だったんですね。おめでとうございます。ちょうどこの日にユーロスターを使った人によると、お祝いのケーキが乗客に配られたそうです。なんだか日本からたくさん鉄道好きな人が行ってそうですね。

ヨーロッパも鉄道好きは多いようですが、どうやら日本とはやや様相が異なるようです。ヨーロッパに多いのは高速列車とかSLなどのマニアで、日本のように在来線や地下鉄に血道をあげている方々はいないそうで。私の知り合いのお父様はザールブリュッケンの路面電車に乗るためだけに日本からこのドイツの果ての地までいらしたと聞きましたが、それをドイツ人に話したところ、さっぱりわからんと首をかしげていました。私もわからん。

ちなみに、英語で「おたく」を表す単語はいくつかありますが、そのうちのひとつanorakはイギリスの鉄道おたくの姿からきています。そのイギリスは蒸気機関を発明した国なわけですが、現在の列車状況はというとかなりお寒いもののようで…「落葉が多い」という理由で在来線が止まるという噂は本当でしょうか。そんなイギリスは、次のオリンピック招致のため日本の新幹線技術を導入した高速列車を建設するそうです。


※南方熊楠(1867--1941):イタリア語でレオナルド・ダ・ヴィンチのことを「万能の人」(ウォーモ・ウニヴェルサーレ)と言いますが、この言葉がふさわしい日本人は彼以外にはありません。なんせ研究分野が民俗学、人類学、考古学、宗教学、天文学、動物学、植物学、微生物学、地質学…これでまだ半分くらいです。よく「博物学者」と紹介されますが、だいたい何ですか博物学て。ものすごく簡潔に言えば、今で言う複雑系みたいなもの?

しかもどの分野においても超一流で、英ネイチャー誌に50報もの論文を載せています。ネイチャーに50報てあなた!世界中の一流科学者数十人分の業績を一人であげたことになります。さらに使えた言語は18ヶ国語とも22ヶ国語とも言われており、そんな彼の語学習得法はその国のパブに行って他人の会話を聞くこと…だめだ、まったく参考にならん。

さらに彼は、今年ユネスコ世界遺産指定を受けた熊野古道の保護運動家でもありました。

とまあ、これほどの知の巨人がなんで自国で知名度低いんでしょうね。

投稿者 akiko : 2004年11月22日 22:31

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://aizu.nowhere.co.jp/mt/tkevn244.dir/2636

コメント

コメントしてください




保存しますか?