こんにちは、カサギです。

突然なのですが、現在自分は日本に帰ってきています。
聡明なこのブログの読者の方なら、「あれ?確か2月から新学期が始まったのでは?」とお気づきになられた方も多いはず。
はい、まさにその通りです(汗)なんと学期中にもかかわらず、現在自分は「とあるトラブル」から緊急一時帰国を余儀なくされている状態だったりします。
最後の学期でプロジェクトも大詰めを迎え、一番急がしい時期になぜに帰国?何考えてるの?と思うのも当然ですが、今回のトラブルに関しては後ほどこちらで詳しくまとめて、このブログでお伝えしたいと思います。
(実は現在進行形でこのトラブルに見舞われている状態だったりします……)
特に留学前の方には見ておいてもらいたい内容だったりするので、できるだけ早くまとめたいと思っているのですが、その前に、今回のテーマであるOPT (Optional Practice Training)について説明しておく必要があるので、今回はそちらを優先したいと思います。

加えてもうひとつ。
前回お知らせしたアカデミー賞の件なのですが、日本でもニュースなので取り上げられているのでご存知の方も多いと思いますが、自分が関わった映画「Beasts of the Southern Wild」は、残念ながら今回はすべての部門でノミネートという形で終わってしまいました。


http://oscar.go.com/nominees

ですが、自分個人としてはこんな低予算映画(おっと失礼w)が、他の大作の中に食い込んでいったというだけでも快挙だと思いますし、何よりいち学生にしか過ぎなかった自分に「アカデミー賞」の夢を見させてくれた、本当に思い出深い作品になりました。

ちなみに、Beasts of the Southern Wild の予算は$180万、日本円で1億8千万円ほどですが、対する昨年の超大作 The Avengers の予算はというと、実に $2.2億、つまり日本円にすると 220億円……工エエェェ(´д`;)ェェエエ工
えー単純計算で、The Avengers の予算があれば Beasts of the Southern Wild が 100本近く作れる計算になります(汗)
まあ、映画って言うのは単にお金をかければ良いものが作れるってものではないんですね、……うらやましいですがw

では、最後は自分のお気に入り曲であり、この映画の主題歌でもある「Once There Was A Hushpuppy」を聞いてください。

ありがとう! Beasts of the Southern Wild !

感動的な曲の余韻に浸りつつ、それじゃ、今回はここまで!
……と行きたいところですが、さっき言ったOPTの説明がまだでした(汗)

さて、今回から何回かに分けて、OPT (Optional Practice Training) について説明したいと思います。
と、言うのもちょうどアメリカから帰ってくる直前に、今学期の卒業者向けのOPTセミナーがあり、そこでかなり興味深い事実がわかったので、この機会に人によって結構あいまいなまま手続きを進めてしまうOPTの申請についてじっくり説明したいと思います。

ワークショップで説明してくれた学生課の人が、かなりフレンドリーな方だったので、この際自分がわからなかったOPTの疑問をぶつけてみました。
ちょっとした OPT 申請のテクニック(合法的にOPT期間を延ばす裏技的(笑)なもの)も紹介できたらと思っています。
(こうやって書くと、かなり危険な響きがしますが、あくまで合法的にちょこっと伸びるだけですよ。 ダメ・不法滞在!)

【免責事項】 この記事を参考にされる方へ
今回の記事はアメリカの大学でCGを学びたい方向けに、自分の体験を基に書いています。
他の国や大学・学科では、それぞれに手続きが異なります。ご注意ください。
また、自分はただの学生であり、留学エージェント(斡旋業者)でも、アメリカ移民局の職員でもありません。
情報はなるべく正しい物をお伝えしますが、全てを鵜呑みにするのではなく参考程度に留めて下さい。 また今後も、特にアメリカ移民法は改変される可能性が高いです。可能な限り自身でもお調べする事をお勧めします。
何か気になる事、間違い等ありましたら、コメント欄よりご連絡お願いします。

1. Optional Practice Training ってなに?

Optional Practice Training(以下 OPT) とは、アメリカの大学・大学院を卒業後、一定の期間合法的にアメリカで働ける制度のことです。

どの国でもそうですが、外国人がよその国で働こうとする場合、その国の政府から発行される就労許可書、俗に言う ワーキングビザが必要になります。
これは移民の国であるアメリカでも同様で、普通アメリカ国内で外国人が働こうとした場合 H1-b visa もしくはそれに相当する O-1 visa などの就労用ビザが必要になります。

アメリカの就労ビザの取得に関して簡単に説明すると、アメリカ国内にある会社が雇いたい外国人労働者にたいしていわゆるスポンサー的な形となり、ある程度のお金をかけて移民弁護士を雇って、アメリカ移民局に対してビザを発行してもらう手続きを行います。

ですが、さきの話でもわかるとおり、企業は移民弁護士を雇うお金、そしてビザ発行の手続きを負担する必要があるため(たまに労働者に自腹で払えというと話も…。)、自分たちのような学校を卒業したての外国人に対しては、これらの就労ビザを発行してもらえる機会はほとんどありません。それはそうですよね、実績がまったくないわけですから。
(アイビー・リーグとか、MITとかの超絶学生は除くw)

そんな留学生に対して、「お試しで雇ってもらえる機会」を与えるのが、このOPTになります。
OPT期間中の留学生は、賃金の発生する就労も行えますし、もちろん無償で働くことも可能です、またアメリカで生活するために必須なSSN(Social Security Number)の発行も行ってもらえます。
また、ちょっと話の端にでていたぐらいですが、OPTの期間中は所得税金も免除になるとか?(あくまで「らしい」って話です。)

いずれにせよ、このOPT制度を利用すれば、留学生がアメリカ国内で一定期間就労行うことが可能になります。

予断ですが、よくOPT は就労ビザの一種と勘違いされますが、あくまでこれは F-1 学生ビザに付属する形で発行される特殊な制度のようです。(ワークショップの先生談)
と言う事は、OPT期間中に F-1 visa が切れてしまうと、強制退去になってしまうのでしょうか?また、普通は学校を卒業した段階で F-1 ビザは失効するはずなのですが、OPTはF-1 に付属という形で付くといっていました。と言う事は、卒業後も自分はAAUの学生ということに? ……んー、まだまだリサーチ不足ですね。

 

2. OPT への申請資格

これもあまり他で触れられていない話なので、ここで詳しくしたいと思います。
先にも書いたように、OPTは学生向けの特殊な制度です。よって申請するためにもある程度条件が必要になってきます。
自分も最初は「学校卒業する前に申請すればいいんだよね?」程度にしか考えていませんでしたが、今回ワークショップで配られた資料をみると、もう少し細かく条件が決まっているようです。
(これはあくまでAAUの資料なので、他の学校ではまた違った手続きになる可能性もあります。ご注意を)

以下、資料の日本語訳とコメント

1.GPA が 2.0 以上

まあ、普通に勉強していればこの数値は楽勝です。留学生の場合、たぶんこの数値になる前に落第します(笑)  GPA がわからない人はこちら(http://ja.wikipedia.org/wiki/GPA

 

2.合法的な滞在資格を持つ正規学生であること、また申し込みはOPTが始まる最低1学期前(もしくは2学期前)に行うこと。

上から順を追ってみて見ましょう。

まず、「合法的な滞在資格」というのは、不法入国でなく、母国が発行したパスポートを持ち、かつF-1ビザを持つということをあらわします。まあ、隠れてアルバイトをして見つかって強制送還されたとかでない限り、普通はまったく問題にならない点です。

次に正規学生という点ですが、これは英語の「Full time student」を日本語訳したものなので少しわかりづらいかもしれませんが、要はこのブログでもたびたび自分が悲鳴を上げていた、留学生は大学で最低12単位、大学院で9単位を採らなければビザが失効するって言っていたあれです。これも、まじめに学生(宿題w)をやっていればまったく問題にならない点です。Full-time Student についてはこちらも参考に(http://www.weblio.jp/content/Full-time+Student

続いて後半の文章なのですが、これはどちらかというと大学側の要求です。
なぜ1学期前からなのかは後々の項目でわかってくるかと思いますので、ここでは「自分が卒業する学期、つまり大学・大学院最後の学期の初めにはOPTの手続きを始めよう」と覚えておいて下さい。

 

3. (ここが一番重要!)OPTを希望する学生は、全ての課程を修了する90日前から、終了後60日以内にOPTの申し込みを行うことができる。

4. OPTはI-20 の項目5 で示された学課修了日の60日以内に開始し、14ヶ月以内に終了しなければいけない。学生課はあなたのI-20 の失効日を、あなたの卒業日(修了日)に合わせて変更します。よって正確なあなたの卒業日が必要になります。

資料が全て大文字になっているのでわかると思いますが、ここが本当に重要なポイントです。

後にグラフなどを使って説明するので、ここでは詳細を割愛しますが、これが最初に自分が述べた「合法的に OPT の期間を延ばす」1番のポイントになります。
うまくいけば通常 90日間しかないOPT期間中の仕事探しの時間が、1.6倍の 150日まで伸ばすことが可能です。

ここでは、とりあえず「卒業の90日前から、卒業後60日まで申請が可能」とだけ覚えておいてください。

 

5. OPT制度を使って働く仕事は、必ず自分が勉強した分野に関係あるものでなくてはならないOPTが始まる際に、特に採用通知はいらない。よってOPT期間中は、お金のもらえる仕事、短期間の就労、複数の仕事、自営業、フリーランス、またボランティアとしても働くことができる。

ここではポイントが2つあります。

1つは、OPTで働く場合、自分が大学・大学院で学んだ分野に関係のあるものでなくてはいけないということです。
たとえば、自分の場VFX&ANM なので、映画業界、TV・コマーシャル、ゲームなど映像メディアに関わるものであればまったく問題ないのですが、これが突然「明日から自分はファッションデザイナーとして働く!」と決めても、「ファッション」は別分野なのでOPTでは働けないことになります。
ですが、どうやらこのあたりの区切りはあいまいなようで、もし自分がファッションデザインに大学で学んだ3Dの要素をとりいれてもにょもにょ…とうまく言い逃れができる部分もあり、用は採用側と移民局側にうまく説明できればOKって気がします。(あくまでそうらしいって話です)

2つ目は、「OPTが始まる際に、特に採用通知はいらない。」という点です。
これは良い点と悪い点の両面があり、良い点として考えれば、OPT期間が始まった際に、まだ仕事が見つかっていなくても「あ、きみ仕事ないんだ。じゃあ、さっさと国へ帰って」といわれなくてもすむということであり、悪く考えれば、特定の企業からの採用通知がなくても、申請した日が来るとOPTが勝手に始まってしまうということです。
これは、この後に解説する「OPT期間中の仕事探し」に結構かかわってくる項目です。

 

6. OPT は、学部卒業生・修士卒業生それぞれで最大で12ヶ月(注意:実はもっと伸ばせる)まで可能であり、パートタイムOPT(これが何なのか不明?)の場合は通常のOPT1/2のレートで、OPT期間から差し引かれる。

これは、たぶん皆さんもご存知だと思いますが、OPTの期間はいつから始めても、全ての日数が最大で12ヶ月までとされています。ただし、これには例外があり、特に自分たちのようなVFX&ANM系の人は、先のOPT期間に加えて最大で12ヶ月延長できる制度があります。これも後で詳しく書きたいと思います。

後半の Part-time OPT って単語は初めて聞きました。ちょっとこの部分はわからないので、飛ばしますが、おそらくCPT(Curricular Practical Training)で使われた期間分、こっちのOPTの合計期間から引かれるということでしょうか?
ちょっと未確認ですみません。

ちなみに、在学中に学校を中断して企業にインターンシップにいく場合、OPTとは別に CPT(Curricular Practical Training) という制度を使っていくことになります。
詳しくはまだしっかり調べていないので書けませんが、AAUの場合、これで原因で学生課とかなりもめるケースが多いです(現に友達も数人も大喧嘩に… )
原因はいろいろあるとして、大まかには…

企業のインターンシップに応募

OK出る

「近いうちにインターンシップに行くんでよろしく」学生課に提出

書類は審査とかあわせて2~3週間ほどかかります。

「遅いよ!もうインターン始まっちゃうよ!」ってことらしいです。
ビザの問題は外国人の自分たちにはかなりシビアな問題なので、できるだけ早め早めで進めて行きたいものです。

 

7.  Full time または Par time としてOPT 制度を利用する際にいくつかの制限があります。

  • Part time または Full time の場合: OPT を使えるのは学校が休みの間。(卒業後の期間はたぶん休み扱いになるのか?)
  • Part time の場合: 学校内・外の仕事に関わらず、週に20時間までしか働いてはいけない。
  • Full time の場合: 全ての課程を修了していること、および院生の場合は卒論が終わっていること

先にも書いたように Part time のOPTの定義がわからないのでここでは割愛しますが、普通の卒業生がOPTを申請する場合、とにかく全ての授業と卒論を終わらせてから申請しましょうということだと思います。

 

8.  いかなる状況にあろうとも、USCIS (US Citizenship and Immigration Services) と学生課の許可なく就労することはできません!

おそらく学生課が一番言いたいことでしょうw
要するに勝手に働き始めるな!ってことです。まあ、ビザがない状態で働くと、学生といえども不法就労になって国外退去&入国禁止の厳しい処置がまっています。
早く働きたくてあせる気持ちもわかりますが、すべての準備が整うまでじっくり腰を据えて待ちましょう。

 

さて、長くなってしまいましたが、OPTの説明は今回はこのあたりまでにしたいと思います。
次回以降は、具体意的な申請期間や、さきほどの裏技的なことにも触れていきたいとおもいます。

それでは、また。

| コメント(0) | トラックバック(0)

コメントをどうぞ

*

Spam Protection by WP-SpamFree

PROFILE


プロフィールの詳細はコチラ

Hirofumi Kasagi (カサギ)
Effects Artist / 3D Generalist

福島県立会津大学を卒業後、2010-13年 アメリカはカリフォルニア州サンフランシスコ市にある Academy of Art University にて Animation and Visual Effectsを専攻する。

在学中から積極的に学外での映画製作に協力。
ハリウッド映画「Beast of the Southern wild」の制作に学生と言う立場で参加。
同作品は2013年度のアカデミー賞にノミネートされる。

AAUを卒業後、カリフォルニア州オークランドにあるVFXスタジオ「Atomic Fiction」に勤務。
現在もハリウッドの最前線で活躍を続けている。

【ホームページ】

【デモリールなど】

【参加作品】
(一部日本では未公開)


【参加作品の詳細はこちら】

【このブログを購読】

SPONSORS

RECOMMENDED

ハリウッドで働く方々の出身学校など参考にさせて頂きました。
いつか自分も『ハリウッドで働くクリエーター』としてインタビューを受けてみたいです。
海外で働く映像クリエーター -ハリウッドを支える日本人-
海外で働く映像クリエーター
-ハリウッドを支える日本人-
鍋 潤太郎 著


自力で留学準備を進めるためには必須のガイドブック。
アメリカ留学公式ガイドブック〈2014〉
アメリカ留学公式ガイドブック〈2014〉(単行本)
日米教育委員会 (著)