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2006年03月23日

はやぶさ

やや旬をのがした話題という感じもしますが、小惑星探査機はやぶさの生存(という表現は変ですが)が確認されましたね。

「はやぶさ」探査機の状況について(ISAS)

読んでいくとわかりますが、これで動いているのが不思議なほどです。これだけのダメージを受けていながらなお無重力・真空・太陽風直撃という環境下で動く機械なんて、そうそう作れるものではありません。記者会見を行った川口プロジェクトマネージャーが、「この探査機が生きていることが奇跡だと思って欲しい」と言うほどです。

それでなお、探査機が生きているなら地球に帰還させる可能性は残っていると頑張るこの人たちの情熱には目を見張るものがあります。こういうのを見て、子供が科学者・技術者かっこいいと思ってくれたらいいんですが。そのためにはまず大人の側から変わらなくてはなりませんが。

いわゆる理系離れは、日本だけの問題ではありません。アメリカ人の理系科目のできなさ具合・関心のなさ具合はいまさら説明するほどでもなく深刻(理学部工学部の大学院は留学生だらけ)ですし、他の国も五十歩百歩のようです。あちこちでいろんな対策が練られていますが、やはり基本は教える側にあるわけで、


子どもの理科離れ:好奇心、はぐくむのは教師 対策、米英の専門家訴え(毎日新聞)

当たり前といえば当たり前のことなんですけどもね。はやぶさなんてかっこうの材料だと思いますが。特に小学校の先生方。他に、日本では

英字記事で“先端学習”

このような英語の先生がいらっしゃいます。たしかに、科学技術ネタは他国の文化的背景や歴史を知らなくても読めるし、一石二鳥の教材ですね。

少し違う視点で、現在日本で働き盛りの技術者はほぼ全員といってもいいほど、小さい頃にわくわくしながら観ていたロボット物のアニメや漫画が根底にあるようです。それについて、なかなか面白い記事をみつけました。


●移り気な情報工学
第49回◆ たかが技術倫理,されど技術倫理

これの「時代のヒーローと科学技術」というところです。いわく、科学性善説・理系人間は尊敬される時代から科学性悪説・科学技術は何をしでかすか知れたものではないと考えられてしまう時代へ、ということです。かなり面白いところを突いていますね。小手先の技を施すより、鉄腕アトムをみせた方がよほど理系離れを止められるのかもしれません。

そして、そういう「かつての子供」が集まると、


2010年、今度は宇宙だ!――「ROBO-ONE宇宙大会」開催を発表

こういうことをやり始めちゃいます。バカです。見事なまでのバカです。もはや傾き者の領域です。願わくば、20年後30年後もこういうバカが存在する日本でありますように。


投稿者 akiko : 2006年03月23日 04:57

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