明治25年に建てられた蔵座敷を中心に、6つの蔵が、会津の風景に溶け込んでいます。学生が自転車で通学する姿は妙にマッチしているから不思議です。
末廣酒造株式会社嘉永蔵(かえいぐら)と書かれた石の門柱があり一歩足を踏み入れようとするとそこには「履洗い」があり、小石を敷き詰めて水が流れています。そこで履の底の汚れを落とすようになっています。造り酒屋は特に外部からの雑菌が入るのを防いでいたようです。
右手には酒の売店があります。ここでしか買えない酒が置いてあり、数種類の試飲ができるようになっています。
門から入った正面には江戸時代の面影を残す酒売りの小窓があり、その横には仕込みに使う地下水が流れ、いつでも持ち帰れるようになっています。
いよいよ敷居をまたぎ喫茶入り口は木造3階建ての吹き抜けに驚きです。
明治・大正・昭和・平成とそれぞれの時代の音が聞こえてきそうです。明治の音を聴きに喫茶に入ると、蔵座敷の内部を改装して営業しているのが喫茶「杏きょう」です。時代の空間と現代の空気がミックスした落ち着いた雰囲気に出会うことができます。
お酒の仕込み水を使ったコーヒー、紅茶は特においしいと評判です。オリジナル・メニューとして、吟醸酒のゼリー、吟醸酒アイスクリーム、パフェ。大吟醸シフォンケーキ、ぜんざい、定番のケーキのほか、月変わりケーキなどがおいしさを競っています。
ここでしか味わえない長期熟成酒「古酒」も是非お試しください。
ジャズの音楽に耳を傾けながら、ゆっくりと時を流して見ませんか。
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